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NIE活動の実践報告をする参加者=2025年2月15日、島根県大田市大田町大田の県立男女共同参画センター「あすてらす」、石川和彦撮影
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 島根県内の7校で新聞を学校教育に活用する取り組み(NIE活動)が進められている。その実践報告会が15日、県立男女共同参画センター「あすてらす」(大田市)であった。各校の担当教員らが取り組みの内容や成果、課題を説明した。

 7校は松江市立大庭小、同市立中央小、松江養護学校中学部、津和野中、津和野高、横田高、矢上高。6校が日本新聞協会から、1校が県NIE推進協議会の独自枠としてNIE活動のチャレンジ校(実践指定校)に認定され、新聞を無償で提供されたり、記者の出前授業を受けたりしている。

 取り組んで2年目の松江市立中央小の能海麗美教諭は「学力向上に活用してみる」など四つの視点から活動を進めたことを報告。手にとって見られるコーナーを設けるなど新聞に親しむ環境を整えた結果、新聞に興味・関心を持った子どもが増え、5年生の「おしゃべりタイム」の時間で新聞記事をテーマにするといつも以上に会話が弾んだという。開校30周年記念で中央小の魅力を紹介する「はがき新聞」づくりに全校で取り組んだことも紹介した。

 「伝えたいことをまとめる力がつく良い活動」などと同僚の反応も良く、NIE活動に関わる教諭が当初の3人から14人に増えたといい、「(活動の幅を)広げられたと実感している。(取り組みを)続けようと思っている」と話した。

 1年目の横田高は佐藤昌子教諭が報告した。主な活動として、震災学習などを目的とする福島・東京への研修旅行に行った2年生に、5、6人のグループで研修内容を報告する新聞を作らせたことを挙げた。伝えたいものを伝えようとする意欲がみられたが、文章表現の力が乏しいと感じるなどしたという。「表現力の育成は日ごろから意識してやっていかないと。指導法も工夫しなければと思っている」と話した。

 1年目の松江養護学校中学部の小川和佳子教諭は、毎日、新聞を読む時間を設け、授業で紙面から新年のあいさつを探し出させたことなどを報告。「(漢字を読めないと)何と読みますかと聞いてくる。知りたいから聞きにくる。探求心が芽生えた」と話した。

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